【病名から調べる】
【症状から調べる】
副鼻腔炎の多くは薬物療法や内視鏡手術で改善できるようになりました。しかし最近アレルギー素因、とくに喘息を背景にした副鼻腔炎(好酸球性副鼻腔炎)が問題になってきています。通常の副鼻腔炎の薬物療法(抗生剤など)では効果がなく、手術をしても、すぐに鼻茸(鼻のポリープ)ができてきてしまい難治です。副腎皮質ホルモン(ステロイド)が有効ですが、長期に使用する場合には副作用の問題があります。鼻茸からにおいがわからない、鼻づまりなどの症状が起きます。なぜかこの場合の鼻茸は、においの神経の辺りからできてくることが多く、鼻づまりというよりも、においがわからないという症状からはじまります。また好酸球性中耳炎という難治性の中耳炎を起こすこともあります。中等症以上の好酸球性副鼻腔炎は指定難病の対象となっています。
病状に合わせてステロイドの点鼻療法または内服、抗ロイコトリエン剤(喘息でも使われるアレルギーの薬)、手術などを組み合わせて治療します。
血液検査で先ほどのIgE抗体を測ることで、何に対するアレルギーかがわかります。ダニ、動物の毛、花粉症では春のスギ、ヒノキ、ハンノキ、初夏のカモガヤ、秋のブタクサなどを調べます。検査代は調べる抗原の数によりますが4,000円~5,000円(税抜)程です。
鼻の入り口付近の皮脂腺や毛嚢に炎症を起こしたものを鼻前庭炎といいます。鼻の穴の周りが赤く、かゆい、痛いという症状が出ます。副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎で鼻汁が多く出たり、鼻をいじりすぎたりすることが誘因となります。治療には抗生剤入りの軟膏を塗ります。